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2軍通信プラス

追悼展示をする理由

去る10月20日、コラムニストの天野祐吉さんが亡くなりました。天野さんは、企業の宣伝でしかなかった広告を批評の対象にすることで、広告を単なるお知らせからひとつの文化に変えた、と言われています。「ことば」をとても大切にされていて、天野さんの影響や指導を受けたコピーライターやデザイナーも多いそうです。

みなさんにも、記憶に残っている広告の映像やキャッチコピー、ワンフレーズ聞いたらそのまま続きを口ずさむことができるCMソングなどがあるかと思います。そういった特に意識しなくても覚えていることばや映像も、批評によって作品として評価され語られることがなかったら、もしかしたら誕生していなかった、かも…?

「ニュースな1冊」は、そのとき話題になっている事柄を特集する展示です。今回は、天野祐吉さんを偲んで、天野さんの著書を中心に、広告やCMに関する本などを集めました。天野さんの著書にはやはり広告についてのものが多いのですが、絵本もあります。

「ニュースな1冊」展示の様子

今月は、著名な作家の訃報が相次ぎました。

『大地の子』『華麗なる一族』『白い巨塔』など映像化作品も多い山崎豊子さん。アンパンマンを生んだイラストレーターであり、詩人としても知られるやなせたかしさん。心理の機微をとらえた恋愛小説やミステリを描いた直木賞作家の連城三紀彦さん。

図書館では、亡くなった作家の追悼展示を行うことがよくあります。現在も、児童コーナーでやなせたかしさんの、小説コーナーで連城三紀彦さんの追悼展示をしています。(※山崎豊子さんの追悼展示は14日で終了しました。)

人が亡くなっているのですから楽しい特集ではありませんが、テレビや新聞などで大きく報じられるのを見て、その作家や作品に興味を持たれる方もいらっしゃるでしょう。実際、訃報が流れた後はお問合せや利用が多くなります。

手に取る理由がどういうものであれ、作家や本にとって、多くの人に読まれることはわるいことではありません。「人が本当に死ぬのは忘れられたとき」ということばもあります。遺された本が目に触れる機会を設けることで、すぐれた作家や作品がいつまでも忘れられることなく、一人でも多くの人の記憶にとどまるきっかけになれば、と思います。

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